12月とは思えない暖かい日が続いていますね。寒いのは苦手なので有難いかぎりですが、やはり冬はキリっと冷え込んでくれないと調子が出ないようにも思います。「ひみ寒ぶり宣言」も遅れているようですね。私は母が北陸の出身なので、「冬のお楽しみ=寒ブリを食べること」。お正月には寒ブリのお造りを食べたいのですが、お値段もかなり上がっているようなので、今年はムリかも・・・。く、悔しい。
さて、いよいよ年末が近づいてきましたね。ということで、先週の日曜に最終回を迎えた、大河ドラマ「べらぼう」の話を書きます。
視聴率はあまり良くなかったらしいのですが、個人的にはかなり好きな大河ドラマでした。時代は江戸中期、しかも主人公は庶民という設定で、誰もが知る派手な合戦や事件が起こるわけではないけれど、蔦重と仲間の戯作者・絵師たちが遊び心を持ち、危機を乗り越えていく物語。最終盤では「写楽」を個人名ではなくプロジェクト名としたことにもオリジナリティが溢れていて、「あ、だから写楽の配役は発表されていなかったんだ!」と最後まで良い意味で驚かされました。他にも、栃木の豪商を「U字工事」が演じていたり、餅をつく人の役を「クールポコ。」が演じていたり・・・と、小ネタでも楽しませて貰いました。この辺も手を抜かないあたりが大河ドラマっぽいですね。
米価高騰や自然災害など、現代とシンクロするところも多かったドラマでしたが、特に「推し活」は現代とそっくり。耕書堂を訪れた松平定信が蔦重と2人で話す場面の「(恋川)春町はわが神、耕書堂は神々が集う社であった」というセリフなんて、現代でいえば「春町推し、耕書堂箱推し」と言っているようなカンジでしたね。
「べらぼう」の一貫したテーマでもあったと思うのですが、平賀源内が蔦重に授けた屋号「耕書堂」の「書を持って世を耕す」という言葉が個人的にはとても好きでした。文化こそが世の中を豊かにする、と勇気づけられました。スタッフ、キャストの皆さん、1年間楽しませて貰い、ありがた山でした。
で、来年の大河ドラマは「豊臣兄弟!」で戦国、再来年は幕末の幕臣・小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ、と読みます。個人的には、徳川埋蔵金の・・・のイメージですが)が主役なので、当然幕末。うーん、戦国と幕末の大河定番を行ったり来たりとなりますが、また別の時代も取り上げてほしいなぁ~。個人的には、「べらぼう」と同じく文化をテーマにしたものが見たい!”昭和の蔦重”と「新・美の巨人たち(テレビ東京系)」で取り上げられていた、「民藝」の柳宗悦あたりはどうでしょう?昭和はまだ大河ドラマには難しいかなぁ~。
・『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜4』森下 佳子/作・豊田美加/ノベライズ・・・大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」を完全小説化したノベライズの第4巻(完結巻となります)。現在発注中ですので、気になる方は窓口でリクエストを出して下さいね。