9月もあと少しとなりました。この半年間、楽しみに観ていた朝ドラ「あんぱん」がついに最終回を迎えましたが、まだ見ていません。ラスト3回分を一気見しようと録画して大切に保存しているので、ネタバレの地雷を踏まないように用心して暮らしています。
「あんぱん」をまだ観ていないから、というわけでもないのですが、今回は久しぶりに大河ドラマ「べらぼう」の話を書こうかと思います。
秋が近づき、「べらぼう」では老中・田沼意次が失脚の後に亡くなり、松平定信による「寛政の改革」が本格的なものとなってきました。まつ毛がくるんと上を向いている蔦重も、日本橋に耕書堂を移転した頃から羽織を着るようになり、店の主人としての風格も出てきましたね。先週の放送では恋川春町の切腹を受け(林家正蔵さん演じる殿の優しさにグッときました)、実は黄表紙ファンの松平定信が号泣する場面が印象的でした。単純な悪役は一人も登場させない、という今回の大河ドラマの気概のようなものを感じました(一橋治済は別なのかもしれませんが)。
私たちが生きている現代のコメ不足と物価高騰が、田沼時代の後半とビックリするほどシンクロしていましたが、「寛政の改革」は間違ってもシンクロしないでほしいです。大河ドラマのスタートにあたって、コーナー9「蔦重、花の時代」を制作したので、この先のドラマの展開も実は殆ど知ってはいるのですが、俳優さんたちの熱演もあって毎回楽しみに観ています。
江戸城内の政治パートが難しかったのでドラマから離れてしまった方も多いと聞きますが、葛飾北斎にくっきー!さん(凄っ)、曲亭馬琴に津田健次郎さん(あれ、編集長?)、十返舎一九に井上芳雄さん、と楽しみな新キャストも発表されたので、再び大河ドラマ「べらぼう」を観てもらえたら・・・と個人的に思っています。まだ発表されていない写楽役は誰かなぁ~?
・『恋の川、春の町』風野真知雄/著・・・先週の放送で非業の死を遂げた恋川春町を主人公として描いた小説(豆腐の角に頭ぶつけて・・・のくだりはドラマオリジナルなので描かれていません)。そういえば、9月23日に西尾市岩瀬文庫で、朋誠堂喜三二を演じる尾美としのりさん(めっちゃ好き)と、鶴屋喜右衛門を演じる風間俊介さんを迎えたトークショーが行われたんですよね!うぅ、入替作業の担当が当たっている整理休館日なんて絶対に休めない日のイベントは、明治村といい(ほぼ1ヶ月前の★さんの「図書館だより」をご覧ください。私も彬子さま見たかった)、もう勘弁してほしいっ!!
・『本の江戸文化講義 蔦屋重三郎と本屋の時代』鈴木俊幸/著・・・大河ドラマ「べらぼう」で時代考証を担当した著者の大学での講義を基にした本です。この本の中で、江戸時代の流行について解説した箇所に・・・そのうち「アイーン」にも注釈が必要になります。・・・とあり、これは本当にその通りだな、と思いました。世の中のありとあらゆる表現の中で「笑い」や「ギャグ」が最も儚いもののように感じます。志村さんの名ギャグを分からない世代が増えるのかと思うと寂しいですね。私は志村さんと同じ時代に生きられて良かったです。
