図書館だより

 

2025年09月7日(日)

この「図書館だより」を書いている現在(5日金曜午前)、台風が日本列島上空を移動中です。先々月に市内各所で冠水被害が発生したこともあり、今日は早めに出勤したのですが、今の時点でこの地域は暴風警報等の大きな問題はなさそうで、少しホッとしています。今日の今頃は再び酷暑でしょうか?1日も早く、涼しく、過ごしやすくなってほしいです。

さて、今回は先週の予告通り、コーナー9「デザインと暮らす」について書きます。まず、多くのご利用を頂きまして、ありがとうございます。深く感謝申し上げます。コーナーの内容については、図書館ホームページを見て頂くのが一番なので、ここでは少しだけ舞台裏を書きます。

きっかけは、自宅でテレビのローカルニュース番組をボーっと見ていた時に、「愛・地球博から20年」という話題が放送されていたことです。「へぇー、20年ねぇ~」と思った時、「そういや、昔名古屋でデザイン博ってあったよね?」と、ふと頭に浮かびました。そう、確か子どもだった頃にあったはず・・・と思い、スマホで少し調べてみると、平成元年(1989年)、今から36年前に確かに名古屋で開催されていました。

その後、何となく「デザイン博」が気になってしまい、この図書館に「デザイン博」の資料ってないかな・・・と思って調べてみたところ、郷土資料コーナーに『世界デザイン博覧会公式ガイドブック』という本を発見(郷土資料のため館外貸出はできません。興味を持たれた方は館内でご覧ください)。どれどれ・・・と思い、ページをめくってみると、平成の最初の頃、80年代末の空気が感じられて、なかなか面白いのです。昭和レトロとも少し違う、背伸びした攻めた姿勢にエモさを感じます。「デザインエキスポ」という言葉の頭とお尻を取って名付けられた、マスコットキャラクター「デポちゃん」も懐かしい~。ということで、ちょうど企画コーナーのテーマを探していた時期の発見に縁があるように思い、「デザイン」をテーマとすることにしました。

7月下旬に東京大学が約70年ぶりに新学部を開設する、という報道を新聞で読みました。2027年9月の開設を目指す学部の名前は、何と「カレッジ・オブ・デザイン」。アイデアを解決に変えるツールを「デザイン」と考え、重要な社会課題に取り組んでいくことを目指し、デザインに何ができるのかということを伝えていくために、学部の名前に「デザイン」と入れている、とのこと。・・・「デザイン博」、35年ぐらい早かったのかもしれませんね。

コーナー9「デザインと暮らす」は、11月の特別整理休館前まで展開しています。長々と書きましたが、パラパラめくるだけでも楽しんで頂ける本を中心にご用意しています。気軽に覗いて(できれば借りて)頂けると嬉しいです。

『その本はまだルリユールされていない』坂本 葵/著・・・「図書館だより」本編とは全く関係のない話ですが、私が担当した津島市広報8月号の「ほんのひととき」で紹介させて頂いたこちらの本が、9月3日に発表された、東海3県の書店員さんが推したい本を選ぶ「日本ど真ん中書店大賞2025」《大賞》を受賞しました。パチパチパチ~!特に私が何かをしたというわけではありませんが、とても嬉しいです。図書館で働いているので、本の紹介文はよく書きますが、私は好きな本でなければ書けません(いや、書きません、というべきでしょうか)。紙の本、そして身近な人への愛情と感謝が詰まった良い作品です。岡崎市出身の坂本葵さんのこれからの活躍も期待しています。

『月と暮らす。 月を知り、月のリズムで』藤井 旭/著・・・こちらも「図書館だより」本編とは全く関係のない話ですが、9月8日の未明から明け方にかけて、日本では3年ぶりに皆既月食が見られます。赤銅色に輝く「ブラッドムーン」を楽しむチャンスです。お見逃しなく!