図書館だより

 

2025年07月05日(土)

日本時間昨日早朝、英国推理作家協会は2025年のダガー賞受賞作を発表しました。
このうち「翻訳部門」に王谷晶さんの長編小説で、サム・ベットさんが翻訳した『ババヤガの夜』(英訳版『The Night of Baba Yaga』)が選ばれました。おめでとうございます!

ダガー賞は1955年に創設された、英国推理作家協会(CWA)が主催する、ミステリー小説・犯罪小説に贈られる権威ある文学賞。その中のひとつである翻訳部門は、英語以外の言語で書かれ、英国で出版された、英語翻訳作品に対して授与される賞です。
これまでに横山秀夫さんの『64(ロクヨン)』、東野圭吾さんの『新参者』、伊坂幸太郎さんの『マリアビートル』の3作がノミネートされましたが、いずれも受賞には至りませんでした。
王谷さんの受賞は日本人として史上初、アジアの作家としても史上2人目の快挙です。

昔から王谷さんの作品を読んでいる身としてこのニュースはたいへん喜ばしく、すでに書き終えていた図書館だよりを急遽差し替えることにしたほどです笑
『ババヤガの夜』はバイオレンス色強めの作品ですが、王谷さんはいろいろなジャンルの作品を書かれていますので、よかったらこの機会に読んでみてくださいね。

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