2023年12月03日の図書館だより

2023年12月03日(日)

29日(水)に★さんも書いていましたが、先月24日に作家の伊集院静さんが亡くなりました。私は、熱心なファン・・・とはいえませんが、作品の8割方を読んでいます。好きな作家の一人でした。近年のベストセラー『大人の流儀』シリーズよりも、かなり前に「週刊文春」で連載されていた「二日酔い主義」が好きで、その当時出版されたエッセイをよく読んでいました。早世された弟さんのことや前の奥様のことを思って書かれた文章を、当時からウン十年経った今でも覚えています。

小説では、90年代に発表された『乳房』『海峡』3部作や『ノボさん』が心に残っていますが、一番好きな作品は作家の故・色川武大さんとの交流を描いた『いねむり先生』。ネタバレしたくないので詳細は書きませんが、よくぞ書いて下さったな、と思う傑作です。ほかにも、入試によく出題されることで有名な『機関車先生』など、読みやすい文章で丁寧に書かれた小説が多く、もっとたくさんの方に読んで頂きたい作家だと思います。

伊集院先生といえば「モテ」エピソードでよく知られていますが、とにかく人に(とりわけ辛い立場にある人に)優しい人という印象が私にはあります。先生、あたたかな作品をたくさん届けてくれて、ありがとうございました。ゆっくりとお休み下さい。

冬がやって来てから訃報が続いていて、とても悲しいです。、コーナー6「追悼・伊集院静さん」コーナー8「追悼2023」重ねてどうぞ宜しくお願いします。「追悼2023」については、コーナー設置後に亡くなられた方を追記する形でプチリニューアルを今月末に予定しています。その準備も進めつつ、次回コーナーの下調べも少しずつ進めていかなくては・・・。ま、こちらは気長に取り組みます。

『戦後70年わたしの戦争体験』・・・著者のうち3人(森村誠一さん、畑正憲さん、松本零士さん)がコーナー8で紹介させて頂いた、今年亡くなられた方でした。3人も含まれる著作は正直とても珍しいので紹介させて頂きました。
『光と影を映す だからドラマはおもしろい』山田太一/著・・・先月29日に「ふぞろいの林檎たち」で知られる脚本家の山田太一さんが亡くなられました。山田太一さんの作品も今月末のプチリニューアル後の「追悼2023」で紹介する予定ですので、よろしくお願いします。
『Treasure collection Kan best』・・・先月12日にシンガーソングライターのKANさんが亡くなられました。今年はミュージシャンの訃報が多く、音楽好きとしてはとても辛いです。大ヒットした「愛は勝つ」も名曲ですが、このCDに収録されている「まゆみ」や「言えずのI LOVE YOU」、収録されていない「健全安全好青年」を友人にカセットテープにダビングしてもらい、中学生の頃によく聴いていたなぁ・・・と懐かしく思い出しました。Hちゃん、元気かな?

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