2021年07月11日の図書館だより

2021年07月11日(日)

先週の「図書館だより」の最後に「次回はEURO 2020について書きます」と書いたのですが、うっかりしていまして・・・、決勝は日本時間7月12日(月)、つまり明日の早朝でした!・・・というわけで「EURO 2020」の話は次週に書くことにします。それにしても、聖地・ウェンブリーで「イングランド対イタリア」の決勝とは!!イギリスはどんな騒ぎになることやら・・・。スタジアム収容人数の75%、つまり6万人以上の観客を入れると聞くと・・・だ、大丈夫なのか、と思わずにはいられません。とはいえ、ベッカムとエド・シーランが並んで観戦しているのがテレビに映ると、私もなんだかんだ言ってミーハーなので「お!」と嬉しくなったりもするのですが。

さて、先週の水曜日7月7日、今夏に予定されていた日本最大級の音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021」の中止が発表されました。コロナ禍以前から真夏の野外フェスに行くのはさすがに体力的に厳しく、屋内かつ指定席に限定したものとなりあが、ライブに出掛けるのは私にとって大きな楽しみのひとつです。フェス開催まで1ヶ月を切った時点での中止発表は、主催者にとっても音楽ファンにとっても、難しい決断だったと思います。

東京五輪が「開催ありき」で今まさに突き進んでいるのに対して、音楽ファンは「我慢ありき」なの?・・・と思うのは、私だけではないと思います。もちろん、五輪に向けて努力を重ねる選手の皆さんに対して何かが言いたいのではありません(私はこの状況下で努力を重ねる選手の皆さんを心から応援しています)。選手やファンではなく、スポンサーそしてIOCの顔色を窺って物事が進むのはいかがなものか?・・・ということです。「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021」のホームページに掲載された「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021の中止に関して、皆さんにお伝えしたいこと」と題された渋谷陽一さんの文章は、音楽を愛する者ならば誰もがグッとくる文章でした。先日の「緊急事態宣言」を受けての総理会見での言葉の薄さとは全く異なる、誠意の伝わる文章だと思いました。来年以降、さらにこれから先の未来に、誰もが笑顔でフェスやライブを心から楽しむことができるよう、フェス・ライブ文化、さらには音楽文化を私たち音楽ファンが支える方法はないのでしょうか?私が思いつくのは、とりあえずネット通販でグッズを買うくらいですが・・・。今回いつも以上に熱くなっていますが、意見には個人差もあります(@さだまさし)ので、ひとまずこの辺で。

最後に楽しい話を。本日、7月11日(日)9時から(見逃した方は来週に再放送もあるはずです)NHK・Eテレ「日曜美術館」は「わたしとイサム・ノグチ」。出演は何と!サカナクションの山口一郎さん(私、大ファンなのです)。東京都美術館で開催されている「イサム・ノグチ 発見への道」展でサウンドツアーをしているほか、イサム・ノグチの「AKARI」をライブの演出に使うなど、かねてよりイサム・ノグチファンを公言している一郎さんがどんな話をするのか、今から楽しみです。津島市出身の詩人・野口米次郎を父に持つイサム・ノグチの本は、当館の「ふじいろ文庫」でも紹介しています。興味のある方はこちらも覗いて下さいね。さらに今夜は、みうらさんと安齋さんの「笑う洋楽展」の新作「東京での出来事」もオンエアされるということで、こちらも楽しみ、楽しみ。

『英国フットボール案内』島田佳代子/著・・・2010年、つまり今から10年以上前に出版された本ですが、サッカーの母国・英国ではフットボールがどのようなものなのかを教えてくれる一冊です。
『レコード・ブック』渋谷陽一/著・吉田弘和/編集・・・1974年に出版された本です。出版元の「新興楽譜出版社」は現在の「シンコーミュージック・エンタテインメント」のこと。少し前に休刊となってしまった雑誌「CROSS BEAT」は私もよく買っていました。
『イサム・ノグチ 宿命の越境者 上 』『イサム・ノグチ 宿命の越境者 下』ドウス・昌代/著・・・「ふじいろ文庫」に並んでいるイサム・ノグチの本では個人的にはこれがオススメ。上・下巻の重厚なノンフィクションなので、読みごたえもたっぷりです。
『大人に質問!「大人ってどのくらい大変なんですか?」』みうらじゅん/答える人・・・質問する人は児童館の子どもたち。こちらは肩の力を抜いて気軽に読んで頂きたい一冊です。

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