2019年12月15日の図書館だより

2019年12月15日(日)

 先週の半ばは12月とは思えない暖かな日が続きましたね。晴天のはずなのに、夕方になると灰色の雲が広がり小雨が降る・・・正直ちょっと苦手な気候です。やはり冬は、この地域の名物「伊吹おろし」が吹く“冬らしい冬”が好きです。「澄んだ空気の下で星を見ることができる季節なのになぁ」とボンヤリした夜空を残念な気持ちで見上げていました。この気候が災いしているのか、耳の調子もなかなか良くならないし、PCの画面をずっと見ていると頭が痛くなるし。むむむ、仕事が進まないぞ、こりゃ。当面は上手く付き合っていくしかないのですが、早く完治したいと切に願っています。

 ま、それはともかくとして、先週の金曜日(お、13日の金曜日でしたね)に、コーナー9「手のしごと。」からコーナー8「さよなら、2019。」へとコーナー替えをしました。これまで自分が作成したものの中で、「手のしごと。」はお気に入りのコーナーの一つです。たくさんのご利用を頂き、有難うございました。

 さて、「さよなら、2019。」はざっくりとではありますが、二部構成となっています。第一部「追悼文庫」、第二部「出来事」の二本立てですが、どちらも図書館の本を読んで2019年を振り返って頂こう、という意図で作成しています。

 「出来事」については、今年大きな話題となったニュースを4つの漢字で表し、パネルを作成してみました。先日、清水寺で発表された「今年の漢字」は「令」でしたが、私は「改」「退」「躍」「災」の4文字を選んでみました。詳細はコーナーをご覧頂く、もしくは図書館HPの「コーナー展示」を覗いて頂ければ、嬉しいかぎりです。

 「追悼」については少しだけ舞台裏を。「追悼」のコーナー作成準備・・・実は、2019年1月からスタートしています。「準備」といっても、新聞の訃報欄をストックしておくだけなのですが、これだけでも実際に原稿を書き始める11月に焦らないで作業を進めることができます。とはいえ、予定通りに進むわけではありません。「追悼」の展示原稿が完成に近づいた12月4日、アフガニスタン復興に尽くしておられた医師の中村哲さんが銃撃され亡くなるというニュースが入り、急きょ展示原稿と本を追加しました。

 「追悼」のコーナーは毎年恒例ですが、展示原稿を作成していると毎年のことながら悲しくなります。今回、中村哲医師の訃報はとりわけ悲しく、そして残念に思いました。12月5日、アイルランドのロックバンド「U2」の13年ぶりの来日公演では(チケット抽選に外れてしまい行けなかったのですが・・・)、「この会場を大聖堂に変えよう」と呼びかけられ、中村哲医師への追悼として「Pride(In the Name of Love)」が捧げられました。-彼らは命を奪っても、誇りまで奪うことができなかった-歌詞の一節を紹介し、あらためてお悔やみを申し上げたいと思います。

 10年代が終わろうとしています。20年代が希望に溢れる時代となることを心より願い、そして20年代を生きる人間の一人として誠実に生きていかなくては、と思います。

『ヨシュア・トゥリー 』U2
『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い 』中村 哲∥著

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